焼酎にもウィスキー等のように長期熟成させたもの、つまり“ヴィンテージ”ものがあるのをご存じでしたか?一般的に焼酎のなかで言われる「長期貯蔵」の焼酎というのは、3年以上熟成させたもののことを指しています。熟成することで風味も穏やかで、口当たりもまろやかになっていくといわれています。 また、熟成させるにあたって、貯蔵する際の容器によっても、風味が変わっていきます。容器としては、例えば、「タンク」「樽(たる)」「甕(かめ)」などがあります。 多くの蔵元で使用しているのは「タンク」であり、多くのものがステンレス製であり、貯蔵する際に容器由来の香りが焼酎に移りにくく、安定した酒質で貯蔵できるといわれています。 「樽(たる)」で貯蔵する場合は、焼酎に樽由来の風味が増したり、ほんのり琥珀色に色づいたりと、また違った味わいや色合いにすることができます。 「甕(かめ)」貯蔵の場合、甕由来の風味が出たり、甕の表面にある小さな穴から空気を通し、焼酎が呼吸することで口当たりがまろやかになっていくといわれています。当蔵でも、甕貯蔵をおこなっています。
長期熟成した商品として、当蔵の代表銘柄「本格芋焼酎 伝」を十年甕貯蔵・熟成している商品があります。原料には鹿児島県いちき串木野産のさつまいも「黄金千貫」を使用し、黄麹で仕込んでいます。独自の香り酵母を用いて、甕仕込み、木桶蒸留、甕貯蔵の伝統製法にこだわって造った逸品です。長期熟成ならではの、落ち着いた香りと、優しくも濃厚な味わいを楽しむことができます。
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